こんにちは。
朝晩はだいぶ寒くなってきて、
早くも朝起きるのが辛いです、たけはるです。

先日は、愛媛・松山にて松山ブックマルシェが行われ
多くの方にお越しいただきました!
私も当日配布するフリーペーパーの作成と当日のスタッフとして参加。
昨年から古本の冊数は若干減ったものの、それでも楽しい2日間でした。

今日は、厳密にいうと「児童書」ではないのですが
帯に「大人のための、考える絵本」とあったので
「このシリーズで紹介しないわけにはいかない!」とビビッときた一冊です。

 

せわしなく生きる大人に聞く「自分ってなんだろう?」

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今回ご紹介するのは、赤瀬川原平の『自分の謎』です。

 赤瀬川原平というと、高松次郎と中西夏之とともに
ハイ・レッド・センター」という前衛美術グループを組んでいたり、
『月刊漫画ガロ』で漫画を連載したり、
尾辻克彦という名で小説を書いて芥川賞を受賞したりと
「カルチャー」というフィールドで多方面に名を残した方です。
今でいう、星野源みたいな感じでしょうか(笑)
星野源は、アバンギャルドではないけれど…

そんな、世の中を独自の視点でとらえて
様々な形でアウトプットしている赤瀬川原平が描く
「こどもの哲学・大人の絵本」。
この本を通して取り上げられているのは、
「自分ってなんだ?」という素朴な疑問です。

あまり普段の生活で考えることは少ないと思うのですが、
子どもなんかに「ねえ、なんなの?」って聞かれると
正直きちんと答えられる自信はありません…

ただ、赤瀬川原平は
鉛筆と少しの絵の具で描いたゆるい挿絵とともに
様々な角度から考えています。

鏡越しに見ている自分は、果たして自分なのか?
「痛い」と感じるものが自分だとしたら
どんどんそぎ落としていって残るものは何なのか?
Aちゃんの中にある「あっちの自分」も自分なのに
どうしてこっちの自分しかいないのか?

なんだか目が回りそうな感覚になるのですが、
期待外れな自己啓発本よりもよっぽど考えさせられる一冊です。

 

ものの考え方は、ひとつじゃない。

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冒頭に触れた松山ブックマルシェは、
老若男女、古書好きの方はもちろんですが、
サラリーマンや飲食店の店主、年金暮らしのおじいちゃん、
主婦、看護師さん、大学の先生、OL、小学生、大学生、外国人などなど
本当にいろんな人が来てくださいました。

でも、普段古本屋さんに通い詰めている感じでない人が
ブックマルシェには来ようと思った。

それって何でなんだろう?
何を求めてわざわざ足を運んだんだろう?

そんな疑問もわくのです。

来年、もっと「行きたい!」と思えるものにするためには
この部分ってけっこう大事なんじゃないかと思います。
みんなには、ブックマルシェってどう見えているんだろう。

本のイベントはまだまだ多そうですが
そんなことを考えながら行ってみるのも面白いかも。
と思う今日この頃なのでした。
「マルシェ」と呼ばれるイベントも飽和状態だし
何かおもしろいものはないかなあ。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに。

〇 自分の謎(著/赤瀬川源平)
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(文/たけはる/某雑誌編集者)

この連載の過去記事はこちらから

『大人の児童書目録』