〇 ひとつむぎの手(著/知念実希人)
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物語を読むとき、

「登場人物の行動や言動に共感していく」

というのは、醍醐味の一つのように感じます。

 

そういうこともあって、
この本の主人公には感情移入しやすく、夢中になって読みました。

主人公は心臓外科医で、3人の研修医を抱えますが、自分の将来のためにも、その研修医たちに心臓外科に入ってもらわないといけない。そこで、心臓外科のたいへんな部分や嫌な部分を隠して、研修医を取り込もうとしますが、なかなか上手くいかない。。。

「ありのままで」「自然体で」

その状態で、周りの人に接することの難しさたるや。。

けれど、自分を取り繕って、よく見せようとして接するよりも、
自分のありのままの姿を見せた方がずっと人間関係は上手くいく。

そのことを実感することもありますが、なかなか難しい。。
そんなことを考えていると、この物語にどんどんと入り込んでしまっていました。

ストーリーは進み、葛藤や嫉妬、劣等感に苦しむ主人公ですが、主人公はとことん誠実でした。

医者として「人」に対して、真摯に誠実に向き合っていく。
その姿勢がその思いがどんどんと、他の「人」へとつながっていく、つむがれていく。

そんなところがこの物語の主題のように感じられます。

自分自身の人とのつながりを
もう一度振り返ってみよう
大切にしていこう
と思えるとても温かい物語でした。

 

(文/ながっちゃん/学校教師)